あなたにとって、ススキは何色?

ススキと言えば、お団子とともにお月見には欠かせない、秋を代表するです。「え?ススキが花?花にしては地味じゃない?」と思う人も多いことでしょう。秋の七草を数える際、秋の花として代表的な、可憐なピンク色の「萩の花」に続き、ススキは2番目に数えられます。

さて、あなたはススキと聞いて、何色をイメージしますか? 白?金色?

清少納言は、ススキの色を蘇芳色(濃い赤色)として絶賛しました。

秋の野のおしなべたるをかしさは薄こそあれ。穂先の蘇芳にいと濃きが、朝露にぬれてうちなびきたるは、さばかりの物やはある。

(秋の野原いちめんに広がる素晴らしさは、ススキにこそある。穂先が濃い蘇芳色なのが、朝露に濡れてなびいている様子は、これに優る美しさはない)

一般的にススキと言えば、白い綿毛のイメージがありますが、花穂が出始めたばかりの若い時期には、穂先が赤色になる品種があります。熟すにつれ、白銀色、純白、金色、黄金色へと色が変わり、その枯れゆく色の移り変わりに、華やかさと物悲しさを感じました。昔の人は、花穂が赤く咲いている状態を「薄(すすき)」、白い尻尾のような状態を「尾花(おばな)」と使い分けていたようです。平安時代には、この色鮮やかな時期のススキを愛でるため、わざわざ庭に植えたりもしていました。

平安時代の女房装束の襲色目(季節ごとの重ね着)の「(ススキ)」は、蘇芳・淡蘇芳・淡蘇芳・緑・淡緑・白の組み合わせで、緑色の葉の色と、若い赤い花穂、白い尾花の移り変わりを表しているようです。初秋の「花薄(ハナススキ)」は、白と薄い青の組み合わせ。爽やかな秋空のもと揺れる葉の青みと、純白に輝くススキの様子を表しています。今年の仲秋の名月は9月25日。今年はススキを飾ってみませんか。

まだまだ暑さは続きますが、空の色はもう、夏とはちがう薄い青。少しずつ清々とした爽やかさが近づいてきています。読書の秋が、やってくるのです。

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