【めがね橋店】今月の店長のオススメ(2023年4月)

読み物

タイトル
長崎精霊流し
著者
土肥原弘久 入江清佳
出版社
ゆるり書房

炸裂する爆竹・鳴り響く鐘の音・立派な精霊船。長崎の夏の風物詩ともいえる「精霊流し」の起源や歴史だけでなく、各年代のエピソードや戦前・戦後のやり方の違い、はては各町合同で出す「もやい船」の構造やしきたりについてまでを網羅した、地元民にも面白い作品です。 おじいちゃん・おばあちゃんの口からしか聞いたことのなかった地元の思い出話が綺麗な文章になってると、なんだか不思議な気持ちになりますね(by地元民)

 

コミック

タイトル
デロリンマン
著者
ジョージ秋山
出版社
徳間コミック文庫

鬼才・ジョージ秋山の初期作品集。般若の風貌と無邪気で純粋な心を併せ持つ主人公・三四郎が“デロリンマン”として愛と正義を胸に人々のため立ち上がるストーリー……と言うと、「妖怪人間ベム」のような重い感動ストーリーを連想しがちですが、そこはジョージ秋山。ボロを纏い、その下は赤褌一枚で出歩くデロリンマンは、人々から嫌われ馬鹿にされた挙句、何の力もないため、善意の行動は常に独り相撲に終わってしまいます。ギャグ漫画としては秀逸なのですが、なんだろうこの笑ってしまった後にズンと来る罪悪感と寂しさ。

あれ、これお勧めしてよかったのかなぁ、嗚呼。一緒にモヤモヤしてくれる方は是非。

 

CD

タイトル
秦基博/ひとみみぼれ

デビュー7周年目にリリースされたセルフコレクション。代表曲、タイアップ曲など16曲と、初回版にはライブバージョン14曲を収録されており、入門編にぴったり。

『硝子と鋼でできた声』と賞賛される、力強さと儚さを併せ持った声色。歌詞の繊細な世界観。新しいことが始まる今の季節、優しく背中を押してくれること間違いなしの1枚です。