春色の深まりを感じます。

3月14日はホワイトデー。色とりどりのキャンディや、マシュマロ、ギヌーヴ、マカロン、クッキー、ホワイトチョコレートなどが店先を彩っています。
ホワイトデーは、日本発生の記念日です。バレンタインデーが定着しはじめた際に、若い世代の間で「いただきものにはお返しを」という風潮が自然発生し、その風潮に乗って、お菓子業界が個々で独自に日を定め、やがて定着したと言われています。

そして、ホワイトデーが3月14日となったのは、日本の飴製造の起源が3月14日前後とされていることも由来の一つとされています。神武天皇が大和の国を平定した際に、水無飴を作ったと日本書紀に記載があります。
「われ今まさに八十平瓮(たくさんの平らな皿)をもちて、水無しに飴を作ろうと思う。飴ができたならばわれは武力を用いずに天下を平定することができるだろう」

この飴は、米を原料とする水飴状の飴と推測されており、米飴のルーツと考えられています。古来、日本人にとって米は神聖なものであり、神に捧げられるものでした。神を祀ることで、天変地異がなくなり、稲が沢山実る……。「調理」は、舞踊や神楽、相撲と並び、世界を安定させる大事な技能であったのです。

物事の始まりを紐解くと、驚くような物語が眠っていることが多々あります。お菓子業界の人々が、自分のお店や業界を活性化させるため、当時の若者の流行を察知し、古来の文献を探り、知恵を絞り、イベントやキャンペーンをスタートさせ、日本だけではなく東アジアにも経済効果が見込める行事として定着させた……。一社会人として、すごいことだなあと感心します。「温故知新」という言葉がありますが、新しい物事を定着させるには、その土地の風土や風習を知り、古い事柄を学ぶ必要があるということを改めて感じました。

この春、新社会人となる方々、新生活を始める人々もたくさんいらっしゃると思います。ほんだらけには、古い歴史の本も、最新の流行の本も、ビジネス本もたくさんございます。「本は心のご飯です」。あなたの新生活が、実り多きものとなりますよう、ほんだらけにお手伝いをさせてください。

☆今月のおすすめコーナー☆ 『新生活応援コーナー』(銅座店)

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「一人暮らしに必要なものは?」
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