【銅座店】今月の店長のオススメ(2023年8月)

読み物

タイトル
ランチ酒
著者
原田ひ香
出版社
祥伝社文庫

「三千円の使いかた」「DRY」など、お金に関するシビアな目線が光る作品が多い原田ひ香ですが、私は「三人屋」「まずはこれ食べて」など、美味しいごはんに癒されて人生を頑張る人々を描いた作品も大好きです。
こちらの「ランチ酒」は、依頼された対象(ペット・人など)を寝ずの番で見守る「見守り屋」を仕事にしている主人公・犬森祥子が、夜勤明けのランチ&お酒に癒されながら自身の人生や孤独に向き合ってゆくストーリー。
原田ひ香作品ですから、出てくるランチメニューがとっても美味しそうなのは120%保証しますが、ただただ「美味しいものを食べて幸せ!」という内容ではなく、主人公や登場人物たちがまとう深い人間ドラマも見逃せません。読むとお腹が減って静かな元気が湧いてくるお話です!

 

コミック

タイトル
マンガ ぼけ日和
著者
矢部太郎 原案:長谷川嘉哉
出版社
かんき出版

認知症専門医・長谷川嘉哉さんが、認知症の症状や進行具合を春・夏・秋・冬の4段階に分けて説明しながら綴った心温まるエッセイを、矢部太郎さんが漫画化しました。認知症の方が見えている世界を、優しい言葉とタッチで表現してくれています。

矢部さん独特のほんわかとしたギャグに、終始穏やかな笑いがこぼれます。 日々悩みながら介護に向き合う方に読んでいただきたい、不安や戸惑いをやわらげてくれる作品です♪

 

その他:DVD

タイトル
ジョーカー

アメコミヒーローバットマンの宿敵として知られるジョーカーの誕生を描いた作品。
平凡なコメディアンだった男がいかにして巨大な悪のカリスマへと変貌するにいたったかその過程が描かれております。
主演のホアキン・フェニックスが圧倒的な演技力で存在感を示し、彼はこの作品でアカデミー賞主演男優賞を受賞しました。

ひとりの男の狂気に満ちた行動が人々を惹き付け、社会を変革していく光景は、恐怖的でありながらも、見終わった後はなぜか爽快感が残り、何度も観たくなる危険な中毒性がある作品になっております。 アメコミ作品が苦手な方も楽しめると思いますので、ぜひ一度ご覧ください。