延命長寿、無病息災の願いが込められている薬玉-くすだま-

現在、くすだまというと、お祝い事の時に紐を引いて割り、中から垂れ幕や紙吹雪が出てくるもののイメージがありますが、本来は宮中の厄払い行事で用いられたものでした。

「源氏物語」や「枕草子」には、菖蒲や蓬を含む時節の植物を束ね、香袋を合わせて、五色の糸を長く垂らした「薬玉」を、端午の節句から重陽の節句まで御帳にかけ、邪気、疫を払う様子や、貴族同士で薬玉を贈りあったりする習慣についても描かれています。

ページをめくり、歴史を紐解くと、日本には様々な「病を払う」風習があるということに気が付きますね。

本は心のご飯です。休日前の日には、お仕事帰り・学校帰り・お買い物のついでに、ほんだらけで気になる本を1冊、選んでみてはいかがでしょうか?室内で過ごす穏やかな休日に、新鮮な発見を与えてくれるのではないかと思います。