『ぼくはきっと黄金色のお星さまになるんだよ』(宮沢賢治『いちょうの実』)

秋も深まり、銀杏が金色に輝く季節となりました。古書店にとって、銀杏は縁のある植物です。銀杏の葉には、虫食いを防ぐ効果があり、古書にはたびたび栞として挟まれていました。

人知れず奥まった棚で見つけた、古い本。ページを繰ると現れた、金色の銀杏の葉。押し花だろうかと、小さな鳥の形をした葉っぱを手に取ってみると…。

なんて、まるで物語の冒頭シーンのようです。先人の知恵に感銘を受けた人々が、古書をテーマにした創作物で、こぞってモチーフとして扱いたくなる気持ちがよくわかります。

そらのてっぺんなんかつめたくてつめたくてまるでカチカチのやきをかけた鋼です。
このいちょうの木はおかあさんでした。
ことしは千人の黄金色の子どもが生まれたのです。
そしてきょうこそ子どもらがみんないっしょに旅にたつのです。
木のいちばんいちばん高いところにいたふたりのいちょうの男の子がいいました。
「そら、もう明るくなったぞ。うれしいなあ。ぼくはきっと黄金色のお星さまになるんだよ。」
「ぼくもなるよ。きっとここから落ちればすぐ北風が空へつれてってくれるだろうね。」

今年は、銀杏の木の下で、本を護る美しい栞を探してみませんか?

ほんだらけでは、『本は心のごはんです』をモットーに、本のソムリエが、心を込めて本を棚に並べております。ほんだらけは、本当に、ほん『だらけ』。あなたの街の、本棚です。街からどんどん本を取り扱う場所が減っていっておりますが、ほんだらけは、銀杏の葉っぱと同じく、本を護る小さな力になれたらと願います。お時間がありましたら、お近くのほんだらけへお立ち寄りください。

☆冬が来る前の早得情報☆

読み終わった本は是非、ほんだらけにお持ち下さい。読書の秋、蔵書の整理を始めてみませんか? 大掃除が始まりますと、本を売りに来られる方が急増し、沢山の本が入荷します。お値段は在庫数によって変動しますので、お早目にご来店頂いた方が金額UPの可能性大です!ぜひお早めにお持ちください。