【福岡宗像店】今月の店長のオススメ(2021年4月)

タイトル
ボッコちゃん
著者
星新一
出版社
新潮文庫

ショートショートの神様として知られる星新一による短編集。
タイトルの「ボッコちゃん」をはじめ、「殺し屋ですのよ」「暑さ」など、近未来かつSFチックな日常を舞台にストーリーが展開していく、思わずゾッとしてしまうブラックユーモアあふれる作品50編が収録されています。
中でもおすすめしたい作品である「おーい でてこーい」は、ごみ問題などの現代社会の課題とその恐ろしさについて体現したような作品となっていて、読み終えた後に様々な考えが膨らむと思います。

1編がおよそ5~10ページという短さで完結するショートショート作品の最高傑作ですので、読書が苦手あるいはこれから読書を始めたい方にもおすすめしたい作品です。

 

コミック

タイトル
ジョゼと虎と魚たち
著者
絵本奈央
出版社
株式会社KADOKAWA

田辺聖子原作の小説『ジョゼと虎と魚たち』をコミカライズした作品で、当作品をベースに2020年12月25日よりアニメーション映画も上映されています。
ジョゼと呼ばれるクミ子は足が悪く、思うように外に出られず車椅子での生活を送っていたが、ある日大学生の恒夫と出会い、彼を管理人として雇い共に外出していく中で、様々なものや人と出会っていきます。

ストーリーの中で、ジョゼは虎と魚たちに出会うのですが、彼女にとってそれらがどのような存在なのかが明らかになるとともに、物語後半で彼女の夢と見事にリンクしていく点に特に注目して読んでもらいたいです。
障害を持つジョゼと健常者の恒夫。2人がそれぞれ自身の好きを見つけ、一生懸命に夢を追い求める姿に、きっと心を打たれるはず。

 

読み物

タイトル
夜は猫といっしょ
著者
キュルZ
出版社
株式会社KADOKAWA

Twitterにて、愛猫と過ごす日常での体験・出来事を基とした創作漫画で、50万人以上のフォロワーから人気を得ているキュルZが送るコミックエッセイ。
主人公フータ君の妹が引っ越しの際に連れてきた、マンチカンのキュルガとの生活の様子が愛らしく描かれており、猫を飼っているときのあるある体験や、キュルガが見せるかわいらしいしぐさの描写に思わず癒されてしまいます。

Twitterにて投稿されている作品はもちろん、当作品だけの書下ろし作品も30P以上収録。
おうち時間が増え、家庭での日常にちょっとした癒しを求める、そんな方に是非読んでいただきたい作品です。