梅はその日の難逃れ

7月30日は梅干しの日。昔、旅人は熱病や風土病にかからぬよう、梅干しを薬として携帯していました。

朝出掛ける前に梅干を食べると、その日は災難をまぬがれる、という意味のことわざから、「難(7)が去る(30)」の語呂合わせで、7月30日が梅干しの日となりました。

「都名所図絵雑談抄」には、平安時代に京都で疫病が流行した際、梅干しと昆布が入った煎茶で村上天皇が病を克服したと記されています。

梅干しには、疲労回復、夏バテ、食欲増進、殺菌作用、老化防止……またストレスも緩和すると言われています。古来から伝わることわざや、身近な食べ物にも、少し不思議なルーツや、言い伝え、歴史が刻まれていることがわかります。今年も、暑い夏がやってきました。熱中症や脱水症状など、例年以上に体調には気をつけてお過ごしください。日本のソウルフード・梅干しを食べて、この夏を乗り切りましょう。

本は心のご飯です。本には、「楽しさ」や「学び」があります。家に帰るのがちょっと惜しくなる、夏の涼しくて明るい夕方には、家路につく前にほんだらけに立ち寄ってみませんか? 明日を過ごす活力を与えてくれるステキな本に、きっと出会えます。