夏空に、さっと花開き、消えゆく芸術

日本の夏の風物詩「花火」。春は花見、夏は花火と、日本には「一瞬で咲き誇り、さっと消えてゆくもの」に美しさを感じる文化があります。

「打ち上げ花火」といえば、「花火大会のメイン(花形)」というイメージがありますが、世界的にみると、花火はあくまで「イベントに花を添えてくれる演出のひとつ」。「光」の印象よりも、開幕や閉幕を告げる「ド派手な音」の印象の方が強いようです。「花火が映える夜」に、「花火のための祭りを催す」ということを、日本のアニメや映画で知り、驚く外国の方も多いとか。

世界では、「お祝い」に用いられることが多い花火ですが、日本では古くから「慰霊」のために用いられてきました。徳川吉宗が、慰霊と災厄退散の祈願として始めた花火大会が、江戸庶民の行事として定着し、やがて全国に広まりました。外国の打ち上げ花火が単色で円筒状に開くのが主流なことに対して、日本では、和紙を上手く使い、色とりどりの火花が球状に開くのが主流です。きれいな真円に花開くことを、「盆が良い」と呼びます。

お盆の時期に花火大会が多いのは、花火の「火」が、お盆の送り火や迎え火の意味を持ち、「バーン」という大きな音で、「悪疫退散(疫病退散)」を願っているから。「お盆になると、地元の花火大会を思い出す」という人も多いでしょう。全国各地で花火大会が催されるのは、各地の「慰霊」や「復興」のシンボルとして、地元の思いと深くつながっているから。花火を見て、笑顔咲かせるひとたちのために、がんばる地元の人たちがいるからです。大切な人といっしょに。または、まったく知らない人たちだけれど、美しいものを、いっしょに「美しい」と思える尊さを感じながら、花開く笑顔で、あなたの街の花火を見上げてみませんか。
日本には、積み重ねて来た歴史や文化が、そこここに宿ります。

「本は心のごはんです」

ほんだらけでは、わたしたちの日常をいろどる色々な「なぜ?」や歴史を紐解く本をご準備しております。知的好奇心を満たしてくれる本や、夏休みの宿題にも最適な本もたくさんご用意しております。心と身体の両方に、彩を加え、この夏を楽しく乗り切りましょう。ぜひお近くのほんだらけへお立ち寄りください。

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