表紙の絵画は、シーボルトの画家として有名な、長崎の洋画家・川原慶賀が、「牛島屋」の看板のために描いた作品です。西洋毛氈の輸入商の看板に、この絵が描かれたのはなぜなのか…。「絵画は何を物語っている」「絵画は何かを記録している」「絵画は絵画を誇示している」など、美しいカラーページの絵画とともに、その謎を紐解いていくことができます。基本図書ガイドも記載されていますので、資料としてももってこいの1冊です。
美術・アート系の漫画。「ブルーピリオド」や「ルックバック」など多々ありますが、わたしにとって一番最初に思い浮かぶのは、「ハチミツとクローバー」です。
「事故に見舞われたヒロインが下した決断と選択」に、連載当初は心から驚き、「ごめんなさい、大好きだったけれど、無理だ…」と離脱したハチクロ仲間もいましたし、「映画がなかったら、どんな結末だったのかな」という意見も聞かれます。ただ、何度読み返しても、あまりにも儚く、美しく、強靭な世界観が大好きです。(映画も好きです) 実はまだ読んだことがない方はもちろん、しばらく読み返していない方も、ぜひ手に取ってみてください。今、読んでみたほうが、もしかしたら納得できるかもしれません。ちなみに、次の作品である『3月のライオン』だけではなく、コミックス未収録のスピンオフ『やさしい風』『君は僕のたからもの』でも、その後のハチクロメンバーを垣間見ることができますよ。ぜひ探してみてください。
わたしにとっての「麗しのサブリナ」は、恋愛模様はそっちのけで、「オードリー・ヘプバーンと衣装のマリアージュ」を堪能する作品です。「ペンシルスカートのまわりになびくパネルスカートは、どんな作りなの?」「バービー人形の衣装の復刻版だと、パネルスカートは取り外しができるのか…実物は?」など、興味は尽きません。 「ミス・マープル家のガーデニングや手仕事」「名探偵ポアロの衣装や粋な仕草」など、作品の世界観を構成する要素のどれかひとつだけでも楽しむことができるなら、趣味の時間として大成功ですよね。