命をし 幸くよけむと石走る 垂水の水を 結びて飲みつ

今月のひとこと(8月)

我が命がすこやかで無事であれかしと、激しく飛び散る滝の水、その水を両手ですくってぐいぐいと飲んだよ、私は。(伊藤博訳)

8月1日は、水の日です。水の惑星と呼ばれる地球ですが、実は人間が利用可能な淡水は、全体のわずか0.01%しかありません。そんな中、降水雨量が豊富で、「ろ過技術」が世界一とも言われる日本では、安全な水を容易に手にすることが出来ます。

今年は、マスクを着用しての初めての夏となる方々が多いと思います。命を健やかに、無事に保つためにも、「水」に感謝し、うがい・手洗い、そして水分の補給を心がけていきたいですね。

読書には脳や身体をリラックスさせる効果があるそうです。溜まりやすい疲れをとるためにも、夏の読書は最適です。お仕事帰りや、お出かけの途中で、ほんだらけにお立ち寄りになりませんか。充実した品ぞろえで、あなたの夏の時間を豊かにいたします。

☆今月のおすすめ本☆「万葉集二」コーナー

出版社:角川ソフィア文庫 著者:伊藤博 

日本で最古の歌集である万葉集は、自然体でおおらか。嬉しいなら「嬉しい!」と喜び、悲しいなら「ああ、悲しい……」と嘆く。天皇や貴族だけではなく、兵士や農民の歌もあり、そのせいか、現代語訳すらいらないほど、明快な表現の歌が多々あります。

それでも久しぶりに手に取ると、古典の初歩の初歩すら忘れてしまっていることもしばしば。「岩走る?」「垂水?」と、ひとつひとつ引っかかってしまっても仕方がありません。

古くて新しい世界に、久しぶりに飛び込みたくなった方は、ぜひ自分に合った現代語訳の本を手に取ってみてください。古典的な基礎知識がなくても、情景描写が思い浮かぶような現代語訳。説明しているけれど、説明しすぎていない現代語訳。Twitterのつぶやきのような、主観的でグッとくるような現代語訳。あなたにぴったりの1冊がきっとございます。